ヤサイカラスウリとは、食用植物の一種である。 [添付] 画像出典:19世紀の植物学者・マヌエル=ブランコの図譜『フィリピンの植物』から。 科名:ウリ科コッキニア属 学名:Coccinia grandis 原産地:東南アジア 生態:つる性一年草 インドやミャンマー、フィリピンやタイなど南アジアや東南アジアに原産の蔓性一年草で、わが国への正式な渡来時期はよくわかっていないが、沖縄県で野生化した個体がみられることがあるという。 葉はわが国在来のカラスウリによく似ていて、丸みを帯びた心臓型または掌型で厚くやわらかい。夏に白い五枚の花弁からなる花を咲かせるが、花弁の先端は糸状にはならない。 果実はカラスウリとよく似ているがそれよりも細長く、鮮やかな緑地に白い縦じまがあって小さなシロウリの一種を思わせるような見た目をしていて、熟すと真っ赤になる。 マレーシアではPepasan,タイではตํําําลึึงึง(タムルン)という名称で親しまれ、果実をキュウリのようにサラダにして食べるほか、若いつるの先は煮物や炒め物にして食用にする。タイではもっぱら果実よりもつるの利用に重点が置かれるようである。 果実の色合いが美しいので、カラスウリのように観賞用にも向く。