ムベ(郁子)とは、果樹の一種である。 [添付] 画像出典:自宅にて筆者撮影 科名:アケビ科ムベ属 学名:Stauntonia hexaphylla 原産地:日本 生態:常緑蔓性木本 わが国が原産の常緑の蔓性の樹木で、本州中南部から九州まで分布するが、台湾にも分布しているという。茎は直径6㎝ほどである。 雌雄異花で、5月ごろに白っぽい紫色の芳香を持つ花を咲かせる。果実は幅広の楕円形で、秋から冬に赤紫色に熟す。見た目は小さめのアケビに似ているが、アケビとは異なり、成熟しても割れない。 果肉は白く、アケビのように黒い種子が無数に入っており、甘みがあって生食される。茎や根、葉や果皮は野木瓜(ヤモクカ)の名称で漢方薬として利用され、強心利尿作用や駆虫作用がある。 山野に自生すると前述したが、垣根や棚に這わせたり、盆栽にして花を観賞用とするために栽培することがある。