ムカゴコンニャク(零余子蒟蒻)とは、有用植物の一種である。 [添付] [添付] [添付] 画像出典:筑波実験植物園にて筆者撮影 サトイモ科コンニャク属 学名:Amorphophallus bulbifer 原産地:インド~バングラデシュ・ネパール 生態:多年草 インドなどの南アジアや、バングラデシュ、並びにネパールなどの東南アジアが原産の多年草である。 草丈は1~2m程度。地下に球茎を持ち、その頂部から芽を出して茎を直立させる。 茎は多肉質な円柱状で、表面には白色の斑模様が入る。葉は、茎から長い葉柄を経てつくが、3つに深く裂ける。裂片は楕円状で、縁には鋸歯があり、先端部は尖る。 4月から6月にかけて、球茎から長さ20㎝~30cm程度の花茎を立ち上げ、その頂部に仏縁苞を伴う花を咲かせる。苞の部分は緑がかったピンク色で、その内側に淡いピンク色の肉穂花序をつける。開花時には異臭を放つ。 開花後にはテンナンショウ類を思わせるような、トウモロコシに似た形状の集合果実をつける。果実色は最初は緑色だが、熟すにつれて緑→黄色→赤と変色する。 本種の最大の特徴は、葉腋に&ruby(・・・){むかご}ができることである。原産地では塊茎やむかごを食用とするという。ただし、いずれの部位もシュウ酸カルシウムが含まれていて有毒なので、加熱して有毒成分を抜く必要がある。