マコモ のバックアップ(No.1)

マコモは、水生植物の一種である。
[添付]
画像出典:東京都薬用植物園にて筆者撮影


科名:イネ科マコモ属
学名:Zizania latifolia
原産地:東アジア
生態:多年草


我が国をはじめ、朝鮮半島や中国、インドシナ半島、シベリア東部に分布する水生の多年草で、水辺に群生し、沼や河川、湖などに生育。また、水田に植えられることもある。
草丈は1m~2mに達し、茎は中空で、直径1㎝~2㎝である。葉は広い線形で、表面はややざらつく。八月から10月にかけて、茎の頂点に円錐花序を出して花を咲かせる。上部に雌花、株に雄花を咲かせる。
茎には黒穂菌(Ustilago esculenta)が寄生することがあり、この黒穂菌が寄生したもので株の若いものは「マコモタケ」の名称で食用にされ、古くは偶発的に菌が寄生したものを食用にしたが、近年はあえて黒穂菌に感染させる。中華料理の食材として有名で、タケノコとトウモロコシを合わせたような風味であるという。利用の歴史は古く、「万葉集」にはすでに記載がみられる。
この黒穂菌が寄生した株は食用のみならず、染料をとるのに用いられる。黒穂菌が寄生した株は、成長すると黒ずんで見た目も悪くなり、味も落ちて食用に向かなくなる。ここから黒い顔料をとって、お歯黒に塗ったり、漆器に塗って特有の深みを出すのに用いる。
[添付]
画像出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Wild_rice_stems.jpg?uselang=ja マコモタケ。

近似種 Edit

アメリカマコモ(Z. aquatica) Edit

近縁種のアメリカマコモの種実は「ワイルドライス」の名称で食用にされ、コメのように炊いて食べる。本種はかつては先住民族の食物でもあったのだが、健康志向からスローフードが注目されるにあたって利用量が増加しつつある。
本種は黒穂菌の影響を受けやすく、収穫量が減少しやすいため、黒穂菌の感染源になりうる日本のマコモをアメリカに持ち込むことは法律で禁止されている。

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