ヒエ(稗)とは、穀物の一種である。 [添付] 画像出典: 科名:イネ科ヒエ属 学名:Echinochloa utilis 原産地:インドまたは中国 生態:一年草 インドまたは中国大陸が原産の一年草で、わが国には縄文時代に朝鮮半島を経由して渡来している。かつては稲や麦の類が渡来する以前の主食として重要であった。現在は栽培がまれになっている。 稈は数本が束生し、草丈は1mないしは1.5mである。葉は幅が3.5㎝、長さが40㎝で、表面がややざらつく。8月ごろから穂(円錐花序)をつけ始め、長さは10㎝~25㎝、幅は1.5㎝~3㎝である。15本~30本ほどの枝穂を出し、それぞれに小枝を出して小穂を密生する。ふつう禾(のぎ)はないが、品種によっては禾のあるものもある。種実を脱穀したのち、飯や餅、団子にして食す。山間部や農村部で栽培され、重要な救荒植物であった。