ナツメヤシは、熱帯果樹の一種である。 [添付] 画像出典:東京薬科大学薬用植物園にて撮影 科名:ヤシ科ナツメヤシ属 学名:Phoenix dactylifera 原産地:中近東 生態:常緑高木 北阿弗利加原産の常緑高木で、我が国への渡来時期は未詳だが、天保年間に刊行された『本草図譜』には図と解説が見られる。現在は温室で栽植する事が多い。 樹高ハ15 m~25 m に達し、葉は羽状で、長さは3mである。アラブ地域では不可欠な作物である。 果実は長楕円形で短軸の直径は2 cm~3 cm、長軸は3 cm~7 cm程度で、中心部に一つの種子が入っている。乾果は「デーツ」(Date)の名称で食用にされる。 和名は果実の着生方法がナツメに似るためである。 我が国で「聖書」の日本語訳の初版が発刊された折、本種に関する記述を「しゅろ(棕櫚)」と翻訳した版が多いが、これは誤訳である。