ツタ(蔦)とは、蔓性の樹木の一種である。 [添付] 画像出典:東京都千代田区四ツ谷にて撮影 科名:ブドウ科ツタ属 学名:Parthenocissus tricuspidata 原産地:東アジア 生態:落葉ツル性低木 日本各地や朝鮮半島、中国に分布する落葉の蔓性低木で、わが国には大和時代には導入されていたものと思われる。ふつう山野の木や岩に絡みつくように生息するが、秋には葉が紅葉して美しいので、庭園に栽植されることもある。 若い枝の巻きひげは葉と対生し、先端が枝分かれして吸盤状になる。葉は直径5㎝~20㎝の掌状で、3つから5つに切れ込む。初夏に緑色の花を枝の先端に咲かせ、晩夏から秋にかけて球形の黒紫色の果実を実らせるが、この果実は食用にはしない。利用箇所は幹で、製糖技術のない平安時代ではこの幹から絞り出した「あまづらみせん」を調味料に用いていた。 和名の「ツタ」は「伝う」の変化したもので、蔓がほかのものを伝って絡みつくようになるため。