サンザシ のバックアップ(No.1)

サンザシ(山査子)とは、果樹の一種である。
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画像出典:(上)板橋区立赤塚植物園にて筆者撮影。/(下)東京都薬用植物園にて筆者撮影。


科名:バラ科サンザシ属
学名:Crataegus cuneata
原産地:中国中南部
生態:落葉低木


 中国中南部が原産の落葉低木で、我が国は徳川時代中期、すなわち八代将軍吉宗公の治世に、中国から薬用の樹木として小石川御薬園(現在の小石川植物園の前身)に持ち込まれ、爾来果樹や薬木として栽培される。
樹高は1m~1.5m程度と、人の背丈と同等くらいの大きさになるため、手入れがしやすい。しばしば枝分かれして、枝には鋭い刺を持つ。葉は全長3cm~7㎝程度のくさび形で、葉柄を伴い、枝に互生する。葉縁に粗い鋸歯があり、葉の上部は浅く3つから5つに裂ける。4月から5月にかけて、枝先に散房花序を出し、白色の5弁花をつける。この花は特有の甘い芳香を放つ。夏に果実を実らせる。果実はいわゆる「偽果」と呼ばれるものである。果実は光沢があり球状、先端はくぼみ、蕚を残したまま赤熟または黄熟する。
 春に咲かせる白い花と、秋に実らせる赤ないしは黄色の果実を観賞するために、庭木や盆栽として植える。果実は熟したものは生食できないことはないが、いかんせん酸味が強いので、生食することは少なく、果実酒やドライフルーツ、乾燥させた果実を砂糖や蜂蜜と混ぜ、お茶にして消費する。また、本場中国では魚肉や獣肉を調理する際に、本種の果実を加えて煮込むことで、硬い肉類を柔らかくするという。わが国でいうところの「酢豚にパイナップル」のようなものである。
本種は薬用植物としても有名である。漢方の世界では本種ないしはオオミサンザシの果実を乾燥させたものは「山査子」ないしは「山楂子」と表記され、健胃、整腸、消化吸収を助ける作用があるとされる。

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