クリは、果樹並びに有用樹の一種である。 [添付] 画像出典:https://dl.ndl.go.jp/pid/1287175/1/16 「本草図譜」より抜粋 科名:ブナ科ブナ属 学名:Castanea crenata Siebold et Zucc. 原産地:日本を含む東アジア 生態:落葉高木 北海道西南部から九州、および朝鮮半島中南部の温帯から団体の山地に生え、現在は果樹としても栽培される落葉高木である。山野に生えるものは特にシバグリと呼ばれる。初夏に花を咲かせ、虫媒花で独特のにおいを放つ。新しい枝の下部の葉腋に雄の花序をつけ、雌花はその下部につく。果実はいわゆる堅果(いわゆるナッツ)で、棘のある双方に包まれる。当初は緑色だが、熟するにつれて褐変し割れ、種実が露出する。この種実は食用となり、利用の歴史は古く、焼き栗や栗ご飯、甘露煮や栗きんとん、マロングラッセや羊羹にする。果実をむく際は下部に包丁を入れ、ぐるりと回すと剥きやすい。近年は殻をむきやすい品種も開発されている。 材木はシイタケの手巾を植え付けるほだ木にするほか、堅くて重く、腐りにくい性質を生かしてテーブルやフローリング、鉄道線路の枕木に利用する。青森県の三内丸山遺跡からはクリの木から作られた掘っ立て柱が出土しており、縄文時代から食料や建築材として利用されてきた歴史を持つ。