キダチチョウセンアサガオとは、園芸植物の一種である。 [添付] 画像出典:大船フラワーセンターにて筆者撮影。 科名:ナス科キダチチョウセンアサガオ属 学名:Brugmansia suaveolens 原産地:南米 生態:落葉低木 ブラジルなど南米地域が原産の木本植物で、わが国では観賞用にするためしばしば温室に植えられるほか、露地植えされることもある。樹高は3mから5mほどになり、茎は木質化して冬には葉を落とす。 葉は大きな卵型で、縁はまばらな鋸歯で彩られ左右非対称である。6月から9月にかけて芳香を放つラッパ型の花を下向きに咲かせ、花冠は5つに深く裂け、先端が反り返る。蕚の先端は4~5つに浅く裂ける。花は当初は黄色だが、次第に赤みの強いオレンジ色に変色する。園芸品種には白い花を咲かせるものもある。薄い桃色の花を咲かせるのはブルグマンシア・アルボレア(Brugmansia arborea)という品種で、最初から薄いアンズ色の花を咲かせるものはブルグマンシア・ウェルシコロル(Brugmansia versicolor)という品種である。秋に蒴果をつけるが、チョウセンアサガオ属のそれとは異なり、細長い形状で表面は平滑である。内部には多数の扁平な形状の種子がある。 園芸植物としてしばしば栽培される本種だが、有毒な植物としても知られる。スコポラミン、ヒヨスチアミンなどを含み、聴覚性幻覚・急性痴呆・行動異状が主な症状である。この木の下でリラックスしようなどとゆめゆめ考えてはいけない______かつてこの木の下で昼寝をしていた少年が、花から落ちた汁が目に入って失明したという話もあるからだ。