カロライナジャスミンとは、園芸植物の一種である。 [添付] 画像出典:東京都新宿区にて筆者撮影 科名:ゲルセミウム科ゲルセミウム属 学名:Gelsemium sempervirens 原産地:北アメリカ南部、メキシコ 生態:常緑つる性低木 北米南部からメキシコにかけての地域が原産の蔓性の常緑低木である。 我が国への正式な渡来時期は不明だが、遅くとも戦後には渡来し、園芸植物として庭木や生垣、鉢物として栽培され、道路の街路樹の他、公園や遊歩道などにもよく植えられている。 茎はつる状となり、細長くて、全長6mに達する。葉は短い柄を持ち茎に対生し、先端のとがる卵型ないしは披針形で全長3㎝から8㎝となり、全縁で、表面は革質となり光沢を生じる。 春に葉腋に一つの直径2.5㎝内外の花を咲かせる。花は鮮やかな黄色で、花冠は筒状となり、先端は5つに分かれ、芳香を放つ。 名称は「ジャスミン」であるが、いわゆる「ジャスミン茶」の原料となるマツリカやソケイ?とは異なる植物である。本種は観賞用の植物としても有名であるが、全草にゲルセミシン、ゲルセミン、センペルビリンなどのかなり強力な有毒成分を含む有毒植物である。名将の誤解から本種の花を乾燥させたものを飲用して中毒事故が発生した事例がある。かつては抗ガン作用、血圧低下、片頭痛治療、神経痛、喘息、リウマチ、消化不良に薬効があるとして薬として利用されたこともあったが、有毒成分が強烈に作用するので、現在は薬用として用いられることはほとんどなくなっている。とはいえ、これらの有毒成分は経口摂取時に作用するものであって、手入れの際にうっかり樹液や葉に触ってしまい中毒を起こすということはないので、そのあたりはご安心されたい。