カラムシとは、有用植物の一種である。 [添付] 画像出典:神代植物公園植物多様性センタ―にて撮影 %br; 科名:イラクサ科カラムシ属 学名:Boehmeria nivea var. concolor f. nipononivea 原産地:日本 生態:多年草 別名:苧麻(ちょま) 英名:Ramie 我が国の本州~九州の人里に多く野生品がみられるほか、現在も少数ながら畑で栽培される。野生品は「ノマオ」(野真苧)の名称で呼ばれることがあるが、これは畑で栽培されていたものが逸出したとされる。 草丈は1mから2mほどになる。葉は長さ8㎝程の幅広い卵型で、縁には鋸歯があり、茎に互生する。夏から秋にかけて、花穂をつけるが薄い緑色で目立たない。 古くから茎より「青苧(アオソ)」と呼ばれる繊維をとり、灰汁に着けて何度も水にさらし、夏用の上質な布を織り、また上質の紙を漉く。和名のカラムシは、殻(茎)を蒸したのちに皮をはいでから加工していたことによるもので、「殻蒸し」の意味である。 現在流通する「麻紐」や「麻布」はかつてはアサが材料であったが、アサの栽培ならびに所持が免許制となった現在は本種が材料である。