カマヤマショウブとは、花卉の一種である。 [添付] 画像出典:東京都薬用植物園にて筆者撮影 科名:アヤメ科アヤメ属 学名:Iris sanguinea var. violacea 原産地:朝鮮半島、中国 生態:多年草 アヤメの変種とされる花卉で、庭園に栽培する多年草である。葉は西洋の剣を思わせるような形状でややねじれ、主脈がなく強靭である。 初夏に紫色の花を咲かせ、アヤメによく似た形状だが、アヤメと比較して舷部が幅広く、つやがある。外花被は3片が開いて花穂氏、基部が爪状になる。花の後には細長い蒴果をつけるが、脈が網状にやや盛り上がっている。 和名の由来は2種類あり、牧野富太郎は自身の著書『牧野日本植物図鑑』で2通りの説を説明している。 ①古い時代に朝鮮半島から渡来し、当時は都市名の釜山(プサン)を「かまやま」と訓読みしたため。 ②葉をガマのように血止めに用いたことで、「ガマアヤメ」が訛ったもの。 現在は、どちらかというと②の説が注目されている。