オカヒジキとは、野菜の一種である。 [添付] 画像出典:東京都豊島区池袋の百貨店にて筆者撮影 科名:ヒユ科オカヒジキ属 学名:Salsola komarovii Iljin 原産地:東アジア 生態:一年草 我が国の各地や樺太(サハリン)、朝鮮半島、中国東北部・北部・ウスリーの温帯から暖帯にかけて分布する一年生草本植物である。 普通は海岸の砂地に生える。野菜として畑で栽培されるが、どうもこれはわが国に限った話であるらしく、外国では確かに本種を野菜として利用したことはあるようだが、それはあくまでも急行植物としての面が強く、野生のものを刈り取るといった具合なのである。茎は多数の枝を出して斜めに倒れて横に広がっていき、全長は10㎝から40㎝である。若い時は柔らかいが、花を咲かせるころには硬くなる。 葉は肉質で円柱形となり、枝に互生し、全長1㎝~3㎝程となり、その先端に短い針のようなトゲがある。夏に花を咲かせ、秋に宿存ガクに包まれた黄緑色の極小の果実を結ぶ。 おひたしや和え物、酢の物、煮びたし、卵とじ、サラダ、炒め物、汁の実、生のまま天ぷらやかき揚げなどにして食べられる。ひじきのような見た目とシャキシャキとした食感を楽しむ食材だが、加熱しすぎると食感は失われる。 和名はやはりそのひじきのような見た目と食感にちなみ、なおかつ陸に生えることから。 なお、「ミルナ」という別名があるが、これは漢字で「海松菜」と表記し、かつてわが国で盛んに食用とされた海藻のミルに似た緑色であることにちなむ。