オオオニバスとは、水生植物の一種である。 [添付] 画像出典:福岡市植物園にて撮影 科名:スイレン科オオオニバス属 学名:Victoria amazonica 原産地:南米 生態:多年草 南米のアマゾン川流域に生息し、わが国では植物園などで栽培される多年草の水生植物である。底泥に根を張った地下茎から生じた直径2m内外の葉が水面に浮かぶ浮葉植物で、縁がふつう葉の直径の4–7%ほど直角に立ち上がって、葉が皿のようになっている。この特異な葉は、子供が上に乗っても沈まないという特異な性質を持つ。葉にはまばらに棘がある。 花期は特に決まっておらず、1年中、2日にわたって開閉を繰り返す。 我が国への正式な渡来時期は不明だが、イギリスでは19世紀前半に植物学者・ジョン=リンドレーがビクトリア女王に献上したことにより植物園で栽培されるようになった。学名のVictoriaはこの故事にちなむ。 もっぱら観賞用だが、現地(アマゾン川流域)では地下茎を食用にするという。わが国で蓮根を食用にするのと同じ要領である。