アブラヤシ(油椰子)とは、油脂植物の一種である。 [添付] 画像出典:板橋区立熱帯植物環境館にて筆者撮影 科名:ヤシ科アブラヤシ属 学名:Elaeis guineensis Jacq. 原産地:熱帯西アフリカ 生態:常緑高木 熱帯ア西アフリカを原産地とし、西アフリカやインド、マレーシアやインド、中南米などの熱帯性気候、すなわち年間降雨分布が平均している地域でプランテーション農園方式で栽培されている。 樹高は20mくらいに達する。葉は長さ5mほどで、130対から150対の小葉からなる。小葉は線状披針形で、先端がとがり、樹冠に群生するようにしてつく。花はいわゆる風媒花で、花序を異にして単生する。 果実は集合して房状になり、一つの花序につき1000個から1500個もの多量の果実を実らせる。果実は卵形で、全長3㎝から5㎝程である。外果皮は赤みを帯びた黄色い繊維で構成され、中果皮に全果重の50%~55%もの油分を含んでいる。 内果皮は黒色で硬く、さらにその内部の仁には50%~55%もの油分を含んでいる。 果実の中果皮から搾った油を「パーム油」、仁から搾った油を「パーム核油」と呼び、食用油や各種油脂工業の原料とする。雄花の梗から出た液体を醸造して酒を造るほか、葉からは繊維をとる。