アケビバナナ(木通甘蕉)とは、観葉植物の一種である。 [添付] 画像出典:新宿御苑にて筆者撮影 科名:バショウ科バショウ属 学名:Musa velutina 原産地:インド 生態:多年草 インドのアッサム地方が原産の多年草で、わが国では園芸植物として温室や室内で栽培され、学名をそのまま日本語読みした「ムサ・ヴェルティナ」の名称でも知られる。 草丈は1.5m~2mほどで、バショウ科の植物の中では矮性のものであるといえよう。 普通バショウ属の植物、すなわちバナナやバショウは下向きに花を咲かせ、そののち房状に果実を実らせるが、本種はチユウキンレンのように上向きに花を咲かせる。花の全体的な形状はバナナやバショウに似るが、それらより二回り以上小さい。 花の後には、全長10㎝内外の、角ばった球形に近い果実を実らせる。この果実は熟すとあずき色に色づき、果皮が避けて果肉を露出する。この見た目がアケビの果実を思わせる見た目のため「アケビバナナ」の和名がある。 本種の果実は食べられないということはないが、小さすぎることと、熟しても甘みが弱く、種子が多く入っていて可食部となりうる果肉部分が非常に少ないことから、食用にはしない。