アオギリ のバックアップ(No.1)

アオギリ(青桐、梧桐)とは、樹木の一種である。

画像出典:(左)東京都文京区にて筆者撮影/(右)東京都千代田区四谷にて筆者撮影


科名:アオイ科(旧アオギリ科)アオギリ属 
学名:Firmiana platanifolia
原産地:中国、インドシナ、台湾
生態:落葉高木


 中国や台湾などの亜熱帯地方が原産の落葉高木で、わが国への正式な渡来時期は特定することが難しいのだが『風土記』や『万葉集』にはみられることから、そのころにはすでに我が国にあったと考えられる。樹高は15mほどになり、樹皮は滑らかで鶯色~鮮やかな緑色である。葉は浅く掌状に三つ~五つに分裂し、枝先近くに互生する。
初夏から夏の盛りにかけて、大きな円錐花序をつけ、小さな黄白色の花を咲かせる。雄花と雌花が入り混じるように咲くのが特徴である。果実はいわゆる袋果で、枝から下垂し、熟すと割れて真球形の種子を露出する。
 葉・果実・幹・枝・樹皮は古くから薬として利用され、止血や打撲、切り傷、咳、疣、やけど・抜け毛、母乳の分泌の促進のために用いられてきた。また、種子は食用にすることができ、太平洋戦争中にコーヒーの種子が手に入りにくくなった際にはコーヒー豆の代理品として用いられたようである。
和名は前述のように樹勢がキリに似ており、また樹皮が緑色であることから。
よく水を吸い上げて、火に強い性質がある。生命力が強く、潮水や潮風などの塩害や、大気汚染にもよく耐える。広島県には「被爆アオギリ」という個体が知られている。これは1945年8月6日の原子爆弾の投下により、爆心地から1.3kmの地点で被爆して半身が焼け焦げ、生命活動が止まったかに見えたが、翌年の春に再び芽を出したことから、平和を願う生命力のシンボルとして有名になった。

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