つくねとは、料理の一種である。
細かくたたいたり挽いたりした肉類に卵や山芋、片栗粉をつなぎとして混ぜたものを手や道具で団子状や棒状に成形し、串に刺して焼いたり汁物に入れたりするほか、油で揚げたりしたもの。 基本的な材料は上記の通りだが、風味をよくするためにねぎや玉ねぎ・青じそなどの香味野菜や軟骨を混ぜることもある。焼き鳥屋などでは軟骨を混ぜることが多い。
「つくねの材料は鶏肉、つみれの材料は魚肉」と誤解されやすいが、材料で区別することは正しくない。 「つくね」とは動詞の「捏(つく)ねる」(手でこねて丸める)が名詞化したもので、食材で作った「たね」を適当な大きさに手でこねて丸めるか、棒状にするものをいうのである。というわけで、「たね」を成形していれば材料が鶏肉であってもイワシなどの魚肉であっても「つくね」と呼ぶ事ができるのである。 反対に、「つみれ」とは食材で作った「たね」を指先やスプーンなどで適当な大きさの分だけ摘み取り、そのまま鍋や煮汁に入れる、いわゆる「摘み入れる」ものをいうのである。『1日外出録ハンチョウ』の第9話で紹介された「長ネギと生姜たっぷりつみれ鍋」の名称は、鶏肉やショウガを混ぜた「たね」を適当な大きさに「摘み入れ」ているので、この名称は正しい。